プリンティの石井です。

プリンティでは、お客様がデータを作り印刷のみのご依頼も結構あります。
しかし、その中で最もご理解頂けず困ってしまうトラブルは、《塗り足し》が無いという事です。 《塗り足し》《ヌリタシ》ってなんやねん。
読んで字の如し《塗りを加えたもの》です。
印刷物の端まで塗りが有ったり、デザインや写真がある場合は、紙の端がデザインや写真の端であるわけです。
デザインや写真は紙の端でちょん切れているわけです。ちょん切れた先のところが《ヌリタシ》です。
完成した姿からは《ちょん切れたとこを足す》必要があるわけです。
ちょん切って完成するのですから、ちょん切る前が必要だという事ですね。
デザインを作る人はどうしても完成形を目指してしまうという事ですね。
必要なのはちょん切る前なのです。
ちょん切るとこまでしか絵柄がないと厳密にちょん切れているところを切らなくてはなりません。
ほんのチョットでもちょん切れている外側を切れば絵柄がちょん切れているところが出てカッコ悪いことになります。
内側なら良いですが。
また絵柄ではなく文字など絶対に切れてはいけない、切れたらカッコ悪くなるものを切るところギリギリに持ってくるのも同様な理由でとても危険ですね。
ほんのチョット切るのがずれてしまうと文字が切れてカッコ悪くなってしまいます。
そもそも、紙を切るというのはズレがつきものなのです。紙を切る時圧力をかけて固定するのですが、紙は極端に言えばお豆腐の様ですから、かならずズレが生じます。何枚も重ねて切りますから、一番うえと一番下は少しずれます。
ひょっとしたらみなさんは、印刷物は出来上がった大きさで印刷していると思っていました。
もちろん、そのような場合もあります。
しかし、出来上がった状態で印刷する様な場合は、縁まで印刷しないのが通常です。
また、カラー印刷などは、価格を抑えるため多面付けで印刷するのが普通です。ですから、ネット印刷通販などでもヌリタシが作られていなかったり、縁ギリギリにに切れてはいけない文字があった場合引き受けてもらえないという事態が起きます。
ですから、今お話ししている印刷の常識はとても大切なのです。
ところが、みなさんが事務処理などで通常で使っているソフトウエアの設定には《塗り足し》の設定がありませんから、四苦八苦して《塗り足し》を作るか、縁までのデザインは諦めるしかないのです。
もし、あなたが使っているソフトウエアーがヌリタシが作れないのであれば、拡大した時に塗り足しができや状態に作るという方法もあります。拡大を逆算して作るのは結構ハードル高いですが、慣れれば出来ます。
確認はご自身が拡大してプリントテストをすれば確認できます。