以前は観れていたのに久しぶりに観ようとしたら再生できない!

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観ることができないDVDのお問い合わせいただく中で、どうやらファイナライズの問題でもディスクの傷によるものでもないらしい。つまり、以前は観れていたのに久しぶりに観ようとしたら再生できない。目で見て盤面に傷も確認できない。確かに前のレコーダは今はないのでファイナライズ忘れか今となっては判らない。しかし、プリンティで調べてもreadDVD-Rでも確認ができない。となると、どうもディスクの劣化が原因ではない。…と疑われる事例が最近増えているように思えます。

ダビングとはデータ変換が基本だけど!できない!

僕らの提供しているダビング作業とは、《観れないものを観れるようにする》《聴けないものを聴けるようにする》とも言えます。お客様の望む環境にデータを変更、適合させているとも言えるのではないでしょうか。
しかし、変換やコピーしようにも元々のデータが消えて読み取れない状態では、もう僕たちにはどうには何もできないのです。
ダビング以前に、これはもうデータ復旧というような問題になってしまっています。
データが壊れていたり、データが消えてしまっているのです。
このような残念なケースにぶつかる事が以前より増えているように感じています。

ディスクの寿命は通常10年くらい?

そもそも、CD-R、DVD-Rなどのディスクメディアは、出現してから20年以上経ちます。専門家の人たちはCD-R、DVD-R、BD-Rなどの記録ディスクの寿命は5~10年位と言っているようですが、未経験の部分が多いので推測でしかないとも言えます。
個人的な経験で言えば僕たちの現場では、データの保存用としてはCD-R、DVD-Rを20年以上前から利用していまが、ほとんどのデスクは現在も問題なく読み込めます。
しかし、時間の経過は、劣化の問題が出ても不思議ではない時期に入っています。
今まで読めていたディスク、観れていたディスク、聴けていたディスクに最近エラーが出る、最近読み込めなくなったというディスクに出会った時には《経年劣化》の可能性を考えないわけにはいかない時期に入っています。

原因はディスク?プレイヤー?

このような読み込み不良な現象は、再生機器の不良とディスクの不良の両方が疑われます。複数台のプレーヤやレコーダーお持ちの方以外は原因をディスクと考えがちです。そこで直ぐ歯磨き粉で研磨される方もおいでです。
先日お問合せのお客様の場合は、いままでレコーダーのレンズクリーニングをやったことありますかとお聞きしたら、やったことがないので早速クリーニングキットを購入して、レンズクリーニングしたら観れるようになったという方もいました。

《観れていたディスクが観れない!》場合の行動の基本は先ず、目視でディスクの傷を確認します。傷がなければ他の再生機器で試してみます。ここでも同様なトラブルが出る様であれば、ディスクのトラブルが疑われます。目視で見逃した傷がないでしょうか。レコーダーを変えたでしょうか?ディスクを焼いてどの位月日が経っているでしょうか。未ファイナライズ可能性もなく、これといった傷も無く焼いてから5年以上経っているとしたら、ディスクの劣化が最も疑われます。 

ディスクが読み込めないとは。

ディスクが読み込めないと言っても、即座に考えられることは、

①ディスクのフォーマットとレコーダー、プレーヤー、ドライブ、ソフトとの不適合。
②DVDの場合未ファイナライズ。
③ディスク表面にできた傷や汚れで読み込めない。
④ディスクの記録面の物理的剥離、変質によって読み込みエラーが出る。
⑤ディスクの記録面の経年劣化によるデータの消失。
⑥レコーダー、プレーヤー、ドライブの機器の故障。

が考えられます。

ですので《観れていたが観れない!》ディスクがプリンティに持ち込まれた時は、
1)プレイヤー、レコーダーに問題はないか?保存状態は?といった問診。
2)ディスクに傷はないか?
3)違う種類のドライブで、パソコン、レコーダー、メーカーの違うレコーダーで試してみます。
4)ファイナライズの問題はないか?
5)データが確認できるのなら、フォーマット、ファイル形式を確認する。
6)お客様が望み必要であれば最終的には専門工場でディスクの測定検査してもらいます。

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長期保存用のディスクの登場。

ディスクが読み込めないと言ってもプリンティで読み込めれば解決方法はあります。
1)ディスクのフォーマットとレコーダー、プレーヤー、ドライブ、ソフトとの不適合の場合は、お客様の望むメディアにデータを変換してコピーします。
2)ディスクに傷や汚れがあって読み込めない場合は、研磨によってディスクを再生できる場合もあります。
3)未ファイナライズのディスクはreadDVD-Rなどで救える可能性もかなりあります。
4)ディスクの記録面の物理的剥離、変質によって読み込みエラーが出る場合はその部分を飛ばして編集することによって観れるようにしたケースもあります。

以上のように100%ではありませんが読み込めれば観れるようにする可能性はあります。しかし、機器の故障や経年劣化で記録面の消失についてはプリンティでは対応不可となっています。

近年、100年保存可能という長期保存用ディスクが登場しました。プリンティでもご希望があれば長期保存用のディスク書き込みサービスを開始いたしました。書き込みは専用の機器が必要ですが再生は他のディスクと同様にできます。ご希望の方は是非お問合せ下さい。

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